課金経路を作らずに、実用的な地図を載せる

制作ノート

地図APIはキーと課金アカウントが要ります。個人運営で青天井の請求を抱えたくないので、別の方法にしました。

観光ガイドに地図は要ります。位置関係が分かる図だけでなく、拡大でき、現在地が出て、そのまま経路案内につながる地図です。素直にやるなら地図サービスの JavaScript API を使いますが、これにはAPIキーと課金アカウントの登録が必須です。

従量課金を個人サイトに持ち込まない

従量課金そのものが悪いわけではありません。問題は、個人運営のサイトで、アクセス数に比例して請求が増える経路を作ることです。想定外の流入があったとき、あるいは設定を間違えたとき、請求は止まりません。上限設定はできますが、上限に達すれば地図が止まります。

そこで方針を決めました。課金経路を物理的に作らない。キーを発行しなければ、間違えようがありません。

代わりに使ったもの

地図サービスが提供している「自分の地図を作る」機能を使いました。無料でキーも不要、多数のピンを置け、地図データファイルの一括取り込みに対応しています。スマートフォンでピンを開けば地図アプリに渡せるので、経路案内までつながるという当初の要件も満たします。

掲載しているスポットのデータはサイト側に持っているので、そこから取り込み用のファイルを生成するスクリプトを書きました。カテゴリごとにファイルを分けてあります。史跡・文化財、食事、カフェ、買い物・体験、その他、そして駐車場です。元データを直したらファイルを作り直し、地図に読ませ直すという運用です。

駐車場だけファイルが2つに分かれている

駐車場は、位置の出どころが2種類あるため、ファイルを分けました。公式の一覧には名称と台数しか載っておらず、住所がありません。そこで、地図上で位置を確認できたものは座標で、運営会社の公式ページで住所を確認できたものは住所で、それぞれ取り込んでいます。

位置が分からなかった1ヶ所は、載せていません。近そうな場所にピンを立てることはできますが、それをやると「現地に行ったら無い」という、地図として最悪の結果になります。分からないものは空けたまま、現地で確認できるまで待ちます。

生成をスクリプトにした理由

取り込み用ファイルは手で作れます。実際、最初は手で作りました。しかしスポットのデータは更新されます。手で作ると、サイトのデータと地図の中身が少しずつずれていきます。しかもずれたことに気づけません。

スクリプトにしておけば、更新時に作り直して読ませ直すだけです。ずれの原因が「取り込みを忘れた」に一本化されるので、原因を探す手間がなくなります。

無料の仕組みに乗るときの注意

この方法には手作業が残ります。生成したファイルを取り込む操作は自動化できないので、更新のたびに人が画面を触ります。完全な自動化と引き換えに、課金経路が無い状態を選んだという整理です。

どちらが正しいという話ではありません。更新頻度が高ければ自動化の価値が勝ちますし、収益が読めない個人サイトなら固定費ゼロの価値が勝ちます。自分の運営がどちらなのかを先に決めておくと、選択で迷わなくなります。

この記事の元

この記事は、「すいむいさんぽ」の制作で実際にやったことから書き起こしています。 方針そのものは運営方針にまとめています。

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